UA値、Q値、C値の違いについて

vol.344

高性能住宅といわれるのに
欠かせないのが断熱性能を表す数値

UA値、Q値、C値

今回はこの違いについて説明します。

UA値

UA値は【外皮平均熱還流率】といい

どれくらい熱量が
家の外に逃げやすいのか?
を表したものです!

UA値の値が小さい方が良いです…

外壁・天井・窓・床などから逃げる
熱損失を合計し、壁・窓・天井・床など
の熱的境界(建物の外気と室内の温度環境
を明確に区分する境界である外皮面積)
で割ったものです。

建物の形状の影響は受けにくいですが
換気による熱損失は考慮していない為
同じUA値でも換気システムの違いによって
実際の住み心地やランニングコストは
その建物によって違いが出てきます。

Q値

Q値は【熱損失係数】といい

どれくらい熱が逃げにくい家なのか?
を表したものです!

Q値の値が小さい方が良いです…

外壁や天井・床・換気などから逃げる
熱損失を合計し建物延面積で割ったものです。

  • 熱が逃げにくい
  • 冷暖房効率がいい
  • 省エネ性能が高い

C値

C値とは住宅における相当隙間面積です。

建築した建物にどれくらいの
隙間があるのか?を表したものです!

C値の値が低い方が良いです…

建物全体にある隙間面積を建物延床面積で
割った数値で建物の気密性能を表したものです。

UA値とQ値の違い

Q値は建物換気による熱損失を含んでいるが
UA値は含んでいない。

Q値は建物からの熱損失を床面積で
割ることに対し、UA値は建物からの熱損失を外皮面積で割ること。

UA値のいいところは建物の大きさや形状
床面積の影響による数値のバラツキがありません。

逆にQ値は吹き抜けや天井が高い家や変形した家
細長い家などは数値が悪くなり性能はいいが
数値が悪い家になる可能性があります。

反対に単純な設計、小さい家は良い数値が出るので
家自体の断熱性能のよし悪しは正確に判断出来ません。

Q値のいいところは換気の熱損失も計算に
含んでいる為、換気までを含む建物の省エネ性能を
表す際に重要となります。

UA値は換気による熱損失を考慮していないので
換気システムの違い(第1種換気と第3種換気)
によって実際の住み心地には大きな違いが出てきます。

省エネ基準やZEH基準では
Q値ではなくUA値が
評価基準として採用されています。

住宅の気密性を表すC値

UA値とQ値が断熱性を示す値であれば
C値は住宅の気密性を表す値です。

性能の高い住宅を求めるのであれば

断熱性と気密性はセットで考える
必要があります…

これらの基準が高ければそれだけ
省エネ性の高い住宅といえます。

高性能住宅選びにあたっては
家の性能はUA値を基準にして
Q値についても同じく比較すれば
より良い住宅の断熱性がわかります。

UA値とQ値は設計段階で
算出できる数値ですが

C値については実測によって出る
数値であり、住宅が完成してから
特殊な機器で気密測定を実施します。

参考にしたいC値の目安

気密性を表すC値ですが…
実際にどれくらいの数値が
どれくらいの隙間を表すかに
ついて解説します。

【C値 5.0 c㎡/㎡ 】

5.0は住宅にはがき約3枚分の
穴が空いているのと同じ状態です。

住宅の熱が逃げてしまう為
冷暖房効率が悪くなります。

また、外気も侵入するため
換気を効率よく行う事ができません。

しかし、今建っている
日本の家のほとんどが
このレベル
またはこのレベル以下になります。

👆 でもでも利点もあります、、、。

家が隙間だらけ、だと

風邪をひかない??病気に強い??
世の中に強い???

大人に育ちます???😉😉😉

昔の家などは気密など
全くありませんからねーーー

隙間風ピューピューです😜

【C値 2.0以上4.9以下】

2.0~4.9ははがき1枚~2枚以上
の穴が空いているのと同じです。

隙間が少ない感じがしますが
住宅の気密性として、
快適な生活を求めるのには
まだまだ低いレベルです。

鉄骨系の大手ハウスメーカーなどは
UA値はいいがC値は良くない
気密性は低いレベルという場合があります。

鉄骨系のメーカーの営業は
やっぱり寒いといっています。

気密性は木造住宅のが
はるかにいいですからね😉

【C値 1.0 c㎡/㎡ 】

はがきの半分ほどの隙間サイズ
約75㎡

このC値1.0以下が
住宅の省エネ性や遮音性の高い
住宅といえます。

【C値 0.5 c㎡/㎡ 】

隙間サイズ約50㎡

十分な気密性を持ち家の中の
温度や湿度をコントロールできます。

冷暖房効率は非常に良く
海外先進国の高性能住宅と
同レベルの性能です。

住んだあとに『良かった!』
といってもらえる住宅

家族との快適な生活を送る為にも

断熱性と気密性は

セットで考え
より良い住宅を建てましょう!

友だち追加