vol.1224
安息角(あんそくかく)の重要性
今回の土砂崩れで
安息角の重要性が
命を救う
建物を救う
そう強く感じました・・・
このブログ管理者
大久保武史とは・・・
建築・不動産に携わり27年
紆余曲折の人生
一度は経営に失敗し
どん底を味わった経験から
本当の幸せとは
大きな成功でなく
小さな幸せであると。。。
小さな幸せを大切に
熱い想いを
ブログに綴ります
このブログを見ている人が
少しでも勇気が出るよう
熱く書きます・・・
それでは今日も元気にいってみよう!
2024年9月2日(月)号
土地は平らなところ
ばかりではありません
崖をしょっていたり
高台になっていたりと、、、
そこで建物を建築する場合は
安息角をはかり建物を建築します
土地や土砂が滑り出さない
限界の角度のことをいいます
崖があった場合仮に崖が崩れて来ても
ある程度は防げるのでは?!
ないかという限界のエリア
図のような安息角より
低い角度であれば
土砂が滑り出さないであろう
ということです
安息角は土質によってもかわります
柔らかい土であれば低くなりますし
硬い土であれば高くなります
よって建物を設計するものは
土質も調べて設計を行います
建築に適している
関東ローム層であるとか
ここは硬い岩盤のエリアだとか
柔らかい土であるかなど・・・
そういうことも調べて
設計者は建物や土地を
設計していきます
大きな崖地に開発行為を行う場合は
崖の下から安息角をはかり
その範囲内で開発行為を行います
崖の上に家を建てる場合は
この安息角の外側に家を建てると
崖崩れが発生した場合
家ごと流されてしまうので
その範囲内では家を建築することは
出来ません
👆️黄色家の場所は
安息角にかかっているので
建築は出来ません
緑色の建物は安息角に
かかっていないので
建築可能となります
今度は崖下に家を建てる場合です
崖の安息角をはかり
仮に崖が崩れてきたとしても
家が守られるところまで
離して家を建てる
そのような制限があります
今回はまさにこの事例を体感しました
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土砂崩れがあったお客様も最後の最後に
1メートル崖から離し家を建築しました
ですので
今回はギリギリの所で
命が助かりました
もし仮にこれが1メートル崖側に
建てていたらどうなっていたか・・・
もちろん崖から
離せば離すだけいいのですが
土地の制限がある為
中々そうはいきません
仮に安息角内に建物を建てる場合は
擁壁を作ったり
仮に崩れてきても
コンクリー造にしておくことにより
建物が倒壊しない
建物で保たせる
そのようなケースで
建築することもあります
崖下、崖上に建てる場合は
色々な制限がかかってきます
👆️
図のように3メートルを超える崖地に
家を建てる場合は
崖の高さの2倍以上の範囲内に家を建てる
つまり3×2=6メートル以上離さなければ
家を建てることは出来ません
ただし
がけ条例は市によって違います
例えば東京や埼玉県では2メートルの崖などなど
そのエリアによって違いますので
その都度要確認です
宅地造成区域の内外であるかなど
細かく設定されています
崖下も一緒です
3メートルを超える崖の場合
6メートル以上離さなければ
家を建てることは出来ません
もし仮に離さない場合は
擁壁工事などを築造し
土砂が崩れて来ても
それをせきとめる
そのような工事をしなければ
なりません
今回の土砂災害により
あらためて安息角の重要性を
認識しました
土地は平らなところ
ばかりではありません
後ろに山があるところ
崖があるところ
崖地のところ
色々な危険なところがありますが
設計者はしっかりと設計し
建物を建築していく
安心、安全な建物を建築していく
人の命がかかっている
あたらめて心得て仕事をしていきたい
そう強く思いました